革新的治療を患者さんへ提供することを目指す企業にとって、細胞治療・遺伝子治療の開発費用は大きなハードルであり続けています。
021年以降、バイオテクノロジー企業が直面している資金面での逆風は、細胞治療・遺伝子治療(CGT)業界に大きな影響を及ぼしており、特に開発初期段階にあるプロジェクトは苦境に立たされています。金利の上昇、ベンチャーキャピタル・未公開株式投資市場の慎重化、新規株式公開(IPO)機会の減少により、開発の推進に必要な資金確保が困難となっているのです。十分な臨床データを収集し、開発後期段階に入っている企業は、資金を調達できていますが、初期段階のプロジェクトは投資不足のため開発遅延や停止に追い込まれていることが少なくありません。
"F「細胞治療・遺伝子治療領域では、資金調達難により重要なプロジェクトに全力で取り組むことがますます困難となっています。」ミラノで開催されたCPHI Milan 2024でのプレゼンテーションにおいて、サーモフィッシャーサイエンティフィックのVice President of Commercial Operations for Viral Vector, mRNA, and Cell Therapy ServicesであるKelly Howardはこのように述べ、必要な資金を調達できなければ、多くの画期的治療を患者さんに提供できない可能性があると指摘しました。
このような財政面での圧力のため、高い開発費用をカバーし、プロジェクトの推進を確保できる革新的な資金調達ソリューションがますます求められています。「適切な財務戦略の構築は大きな違いをもたらします。
このようなニーズに応えるため、サーモフィッシャーの社内 Financial Solutions(資金調達ソリューション)チームは、バイオテクノロジー・製薬企業や学術機関における最適な財務計画の構築と資金調達難の克服を支援しています
「私たちは、お客様とともに、各社の事業戦略に合った資金調達ソリューションを構築することにより、資金が限られている場合でもプロジェクトを継続できるようにすることを目指しています」とHowardは説明し、コスト管理・資金確保を支援するソリューションをいくつか紹介しました。
これらの選択肢について、Howardは「各社の財務状況とニーズの変化に適応できる柔軟性を提供するもの」と解説しました。
Howardは、円滑な開発推進を目指し、サーモフィッシャーの柔軟な資金調達ソリューションを導入した事例を紹介しました。その1例として、あるバイオテクノロジー企業は、支払いを次の会計年度に延期することにより、癌治療プロジェクトをスケジュール通りに継続することができました。また、前臨床段階にあった別のバイオテクノロジー企業は、細胞治療プロジェクトの融資枠と設備資金を確保することにより、プロジェクトを推進しつつ資金を維持することができました。
「このような事例から、柔軟性の高い資金調達ソリューションにより、財政面の問題を克服し、円滑なプロジェクト推進を確保することが可能となることがおわかりいただけたと思います。」
ることを強調してプレゼンテーションを締め括りました。「医薬品の開発・上市のための資金調達は容易ではなく、コストがかかります。ですが、適切な財務パートナーと提携することにより、資源を拡充し、最も重要な「科学」に注力することが可能となります。」
サーモフィッシャーサイエンティフィックが、先進治療の各開発段階をどのようにサポートするかをご紹介します。総合的サービスの詳細は、こちらの先端治療医薬品サービスページをご覧ください。