カテゴリー | 低分子
原薬はますます複雑化しています。その結果、処方に問題が生じ、スケジュールの遅れや予算超過につながることがあります。融点や密度、流動性、圧縮性などの物理化学的特性は、小規模で管理可能であったとしても、大量生産ではまったく異なる問題を生む可能性があります。開発企業が最も避けたいことは、初期開発のやり直しでしょう。適切な専門知識があり、処方について十分理解していれば、このような課題の多くは、予想し、低減することが可能だからです。
シンプルな原薬に比べ、複雑な分子は条件の変化に敏感に反応し、さまざまな副次的な反応を示すこともあります。このような事態に備え、原薬・製剤開発チームは、第I相試験および第II相試験段階で連携し、重要な物理的特性を把握し、スケールアップ時の目標原薬特性を決定することが大切です。これら特性は、将来の製造における正式な規格として採用されるものです。このようなアプローチに役立つツールをご紹介します。
処方課題を解決するため、サーモフィッシャーは既存ツールの改善や新たな戦略の構築に日々取り組んでいます。サーモフィッシャーが誇る処方イノベーションの例をご紹介します。
このような手法を用いることにより、新たな治療選択肢が開発され、患者さんのケア全体の改善につながることが期待されます。
分子がますます複雑化し、処方選択肢が広がり続ける中、原薬開発チームと製剤開発チームが早期から連携することはいっそう重要性を増しています。社内において、このようなチーム間の早期対話に要する資源はわずかなものです。特に、スケールアップ時に処方課題を解決しなければならなくなったときに要する莫大な費用を考えれば取るに足りません。早期に投資して原薬の重要特性をより深く理解することにより、開発プロセスを通して時間とコストを大幅に削減することが可能です。