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安定性と経験がものを言うフィジカルな職場環境とは異なり、デジタル業務環境の中心となるのはイノベーションと連携です。このような積極的かつデータ集約型のアプローチは、共同作業と新しいアイデアにより総合的なソリューションを生み出しやすいことから、各企業はデジタル文化の構築に取り組んでいます。Pharma 4.0™とは、デジタル技術を適用し、革新的プロセスや技術を活用することにより、より良い医薬品の製造・供給を推進することをいいます。各企業において、主要プロセスの統合、最適なPharma 4.0ソリューションの活用、デジタル文化の構築が正しく実施されれば、サービス内容の拡充、作業時間の短縮、速やかな問題解決、サービスと製品の品質向上により、お客様により良い成果を提供することが可能となります。
今日の医薬品サービス・製造を取り巻く環境により、各企業において業務へのデジタル的手法の導入がますます必要とされていますが、デジタル化の推進にあたってはさまざまな課題が生じることが少なくありません(図1参照)。新たにデジタル化を推進しようとしている企業は、既に業務環境にデジタル的手法を取り入れているパートナーと提携することにより、多くを学ぶことができるでしょう。デジタル化のプロセスを円滑に進め、これらの課題を最小限に抑えることが可能となります。
IT:情報技術、KPI:重要業績評価指標
フィジカルな業務環境からデジタル業務環境への変革を支えるデジタル文化を円滑に構築するための5つの要素をご紹介します。
デジタル文化への変革は、さまざまな側面が相互に関連し合うプロセスです。データの見える化を進める努力は、適切な技術、ツール、人材、そしてリーダーシップがなければ成果を挙げることはできません。上記の5つの要素それぞれに配慮することにより、デジタル文化への円滑な移行が促されるでしょう。
Pharma 4.0への変革プロセスを推進するのは、各企業のニーズと目標です。サーモフィッシャーサイエンティフィックの場合、生産性の向上により能力を高め、有機的成長を促すには業務方法の変革が必要でした。データに基づく意思決定を優先的に進め、品質とスピード、顧客経験の改善を目指したのです。上記の5つの要素を確保することにより、バイオ医薬品、原薬、ウイルスベクター、無菌製剤、経口固形製剤(OSD)における最適なデジタルトランスフォーメーションを推進するための要件や資源(適切な人材を含む)、プロセスを見極めることが可能となりました。
グローバルな統合と連携を確保したエコシステム構築のための専門知識を備えたパートナーと提携することにより、データを必要なときに必要な場所で見ることができる的確なデータ管理が可能となります。デジタルトランスフォーメーションは、製造に関わるプロセスを変えるだけではありません。企業文化にも影響を与え、イノベーションとアジリティの向上、顧客/患者さんへのより質の高いサービス提供の実現に寄与します。